機械学習/深層学習を知ることはビジネスマンの必須スキル!
NEWSの内容が少しでもわかるようにAIを勉強したい!
最近AIってよく聞くけど、世の中で何が起こってるの?
AIを学んでおかないとこの先の未来仕事がなくなる!?
AIの最新の動向を知りたい!
本記事ではそんな疑問にお答えします。
AIとはコンピュータによる知的な情報処理システムのこと
AIとは様々な定義がネット上にあふれていますが、人工知能学会が定義するところによると
「大量の知識データに対して、高度な推論を的確に行うことを目指したもの」
とされています。重要なのは高度な推論を行うという点です。
つまり転記/単純作業の自動化等はAIの定義にはふさわしくないということになります。
世の中の広告には高度な知的システムを兼ね備えていないのにもかかわらず
「最新AIを活用したサービスを提供してます!」
と声高にアピールするものもあるので、サービスを確認して
本当にAIと呼べる代物なのか確認できる目を養うことが重要です。
それではAIを学ぶ上で重要な「機械学習」「深層学習(ディープラーニング)」とはどんな技術でしょうか?
まずは言葉の定義を以下の図に示します。
人工知能 (AI) という大きな枠組みの中に機械学習があります。
さらに機械学習の予測アルゴリズムの中で最も注目されているのが深層学習(ディープラーニング)です。
世の中で使われ始めているAIの新技術ほとんどがこの深層学習(ディープラーニング)技術になります。
人工知能は人間みたいに考えることができる知的システムのことなんだね!
機械学習 / 深層学習は今後関わることが当たり前の技術になる
それでは人工知能(AI)の根幹となる機械学習/深層学習とはどのような技術のことかを解説していきます。
AI(ロボット)が自律的に物事を学ぶための技術のことを総じて機械学習と呼びます。
機械学習が従来の開発と大きく異なる点は、人間が決めたルール通りロボットを動かすのではなく、
ルール自体をロボットに作らせている点です。
機械学習 発展前
従来の自動判定ロボットの開発
従来、機械学習が主流となるまではロボットにAが来たらB、Cが来たらDというように答えを教え込んでいました。
これらの発展したものは俗にエキスパートシステムと呼ばれ、専門家の知識をロボットにおぼえこませ、規則に乗っ取った判断/推論を行い回答を得るような開発が行われていました。
しかしながら、実用化に至る精度を得ることは難しく、広くビジネスの世界で用いられることはありませんでした。
機械学習 発展後
機械学習を用いた自動判定ロボットの開発
機械学習においては大量のデータからロボット自身が判断に至るルールを自分の中で自律的に生成、
未知のデータに対してそれらのルールを駆使して回答を得ることができます。
従来の方法と異なり、一つ一つロボットに教え込む必要がない上、
十分な量と特徴量を備えたデータさえあればかなり高い精度で未知のデータに対して回答を得ることができます。
その主な要因は人間が気づかないような判断基準をロボットが見つけることができる点にあります。
特に深層学習(ディープラーニング)においては人間の脳にあるニューロンを模したシステムで深く学習するため、一部では人間を超える精度を得るアルゴリズムも出てきています。
人間を超える!?すごい技術だね!生活の中でどんなことに使われているの?
飲食店/惣菜店における販売量/仕入れ量の予測
飲食店、スーパー等で各商品の売り上げ実績データから必要な仕入れ量を機械学習を用いて予測します。
AIの恩恵
- 食品ロスの削減
- 人員配置の最適化
- 管理費の削減による利益拡大
住宅価格の予測
販売物件における駅からの距離、広さ、築年数等の情報から賃貸/物件価格の変動を予測します。
AIの恩恵
- 事業主の適切な価格設定
- 購入者への住宅価格の透明性の確保
- 事業主における投資検討の最適化
住宅価格予測に関しては基本となるアルゴリズムはKaggle (House Prices: Advanced Regression Techniques) 住宅価格予測コンペで誰でも学ぶことができます。
FX/株価予測
企業データや株価の時系列データから未来の株価を予測します。
為替/株価はあくまでランダムウォークなので完璧な予測は難しいとされていますが、実際に機械学習を用いた取引は各処で行われています(e.g. SMBC日興証券)。
広く用いられている証拠に多くのAI自動取引が同様の判断を下したために株価の暴落等もニュースに取り上げられています。
ロボアドバイザー等の言葉も広く知られていますがほとんどが機械学習ではなく売買自動化のシステムなので間違えない様注意が必要です。
AIの恩恵
- 利益最大化
- 運営管理者の人件費の削減
- 初心者の投資ハードルの低下
ここに挙げたのはあくまで数例で数えきれないほどの分野において機械学習の使用は劇的に進んでいます。
知らないだけでいろんなところでAIが使われだしているんだね!
俺の仕事AIに持ってかれないかな、、
簡単な判断で済む仕事はAIに取って代わられる
AIの技術を用いる前にまず単純作業の自動化はRPA等ですでに広く行われ始めています。
RPAとは?
RPAとはRobotic Process Automationの略であり、提携作業の自動化を容易にするツールのこと。
詳細説明は省きますが、Excelマクロの豪華版との理解で問題ありません。
RPAでは複数のアプリケーションをまたいで作業の自動化ができます。
AIが本格的に各所で活用され始める前にまずはRPA等で単純作業が自動化されます。
単純作業が自動化されて定型化データが整理されきたらいよいよAIの出番です!
AIには予測知能を獲得するためのデータが命になります。
データも整理されて、いよいよAIの活用開始!これで完璧!と思いがちですが、AIにも苦手分野があります。それは
AIは過去の傾向から予測できない例外的な処理が苦手ということ
過去のデータから未来を知的に予測するのがAIなので例外処理は苦手です。
AIにも苦手なところがあったんだ、、
この観点からオックスフォード大学の論文で提示された
「AIに取って代わられる職業とそうでない職業リスト」
から抜粋した一部を紹介します!
AIに取って代わられる職業
- 電話販売員
- 不動産登記の審査と調査業務
- 銀行の新規口座開設担当員
- 税務申告代行者
AIが広まっても残る職業
- 作業療法士
- 振付師
- 教師
- 精神科医
上記からもわかるようにやはり例外処理の少ない業務から自動化されていくことが予想されます。
逆に対人コミュニケーションを主とした毎回異なる業務を要求される仕事は残るようですね。
俺の職業もなくならないにせよ、AIの影響は避けられないな
クリエイティブな仕事に転職か、、
誰でも使えるAIが広がる
AIが重要なのは分かったけど一般人が使うには難しいんでしょ??
もちろんAIは非常に複雑なプログラミングが必要ですが、世の中の流れは
AIを簡素化して誰でも使えるようにしよう!
という流れになってきています。
AIの民主化 (Democratic AI)
かつては長いコーディングを必要としていた機械学習ですが、
データさえあれば今では誰でも数行のコーディングで機械学習モデルが組めるようになってきています。
このAIの民主化は世界的な流れとなってきています。
この傾向はビジネスの世界でAIの活用が広がってきているかを示す証拠です!
もちろん使用するために背景知識は必要ですが、いままでの機械学習を始めるハードルに比べたら格段に低く、誰でも機械学習が使えるようになってきています。
説明可能なAI (Explainable AI)
もう一つは説明可能なAI(Explainable AI)が注目されており、その技術も広く知られるようになってきています。
機械学習ではAIが自律的にアルゴリズムを作成するため、判断基準がブラックボックスになりがちでした。
例えば医療診断AIが高精度で病気を予測したとしてもなぜその予測結果をはじき出したのか理由がわからないようなことがAIの拡大の足かせとなっていました。
確かに理由もわからないのにそれが正解!と判断されても怖いよね、、
しかしながら昨今では説明可能なAIの開発が進み、結果のみならずその原因を明確にできるようになってきているため、より実用性あるAIとして広く活用が進んできています。
機械学習の学びはじめに最適な図書4選
最後に機械学習の学びはじめに最適な図書4冊をご紹介します!
おすすめの図書
人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの
日本ディープラーニング協会理事の松尾豊氏が執筆している人工知能の入門書です。
プログラミングなどの詳細は記載ありませんが、人工知能の歴史から原理、未来の見通しまで理解できる良書ですね。
私もこの本から学習を始めました。ストーリー立てて順序良く人工知能の基礎を学べます。
より人工知能の活用具体例を知りたい方は「AI白書2020」もおすすめです。
退屈なことはPythonにやらせよう -ノンプログラマーにもできる自動化処理プログラミング -
機械学習はプログラミング言語”Python”でコーディングするのが主流となっています。
本書はPythonの基礎をゼロから学べるうえ、Pythonで簡単な作業を自動化する方法も学べる良著です。
ほかにもPythonの初心者本はありますが、個人的にはこの程度のレベルから学習を開始したほうが実践的で楽しみながら学習ができると思います。
Pythonで自動化が実感できると仕事における事務能力も上がります。私も本図書で学ぶ過程でいままで繰り返していた短調作業がいかに時間の無駄であったか思い知りました。
Pythonではじめる機械学習 -scikit-learnで学ぶ特徴量エンジニアリングと機械学習の基礎-
間違いなく機械学習の基礎のプログラミングをすべて学べます。
読むだけではなく、著書記載のコードを動かしながら進めてください。
簡単なものであれば本図書のコードを使って自ら機械学習モデルを構築することもできます。
ゼロから作るDeep Learning -Pythonで学ぶディープラーニングの理論と実装 -
さらに発展してディープラーンニグの基礎を学びたい人向けのおススメ書籍です。
ディープラーニングがなぜ高い予測精度を出すことができるのか。その仕組みの基礎をゼロから学べます。
Pythonの基礎を抑えていれば、記載のコーディング内容もそれほど難しい内容ではありません。
ここまで学習すればあなたもAIエンジニアの一歩を踏み出せること間違いなしです!
【まとめ】機械学習はビジネスマンの必須スキル
今回は人工知能(AI)に関してご紹介してきました。
人工知能=機械学習を学ぶことは今後ビジネスマンとして活躍するうえで間違いなく必要なスキルになるはずです。
AIの活用には各分野の専門知識が欠かせません。つまり
AI X 〇〇 (あなたの得意分野)
の数だけビジネスチャンスは転がっています。
今日があなたのスタートの日。明るい未来に向けて一緒に頑張りましょう!
ここまで読んでいただきありがとうございました。今回は以上です。